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執筆者の写真Koju Ishizumi

ベクトルの内積について



今日はベクトルについてのお話をしますね。

ベクトルというのは二つの要素があり

向きと大きさを矢印で表します。

数学Bでベクトルの内積について学習しているときに

このような公式が出てきます。




これは内積を表しています。

この公式の意味するところは何だろう?

勉強しているとき、思いませんでしたか?


数学的には公式さえ覚えて

使いこなせるように練習すれば良いのですが




このようにして計算で簡単に解けるのが

ベクトルの内積です。

ところが、内積が何を意味しているのか

考えたことはあるでしょうか?

内積は物理の世界から来た考え方です。

数学の教科書には数式は書いてあっても

物理的な視点の解説はなされていないので

その関連性に気付いている人は

少ないかもしれません。



内積の考え方は中学校で学ぶ

理科の内容から来ています。

床に物体が置かれていて、

F(N)の向きに力を加えます。

そしてX(m)だけ

力の働く向きに移動したとします。

この場合の仕事は

W(J)=F(N)・X(m)

となります。

仕事=力の大きさ×力の向きに動いた距離

このとき大切なことは

力の向きと物体が移動する向きが同じ方向である

ということです。このことが前提となっています。

もしも、下図のように

右斜め上方にFの力で引っ張った場合

物体が床に対して水平に移動しているので

加えた力の大きさも

青で示したように水平の力が働いたと考えると

力がした仕事の大きさは

下記に示したようになります。



この式は数学の内積の式と同じですよね。

そうなんです!

高校数学で学んでいる内積の意味することは

力のした仕事を意味しています。

力のエネルギーです。

物理の世界における内積で仕事(エネルギー)を

表せるということなんです。

数式による計算だけでは、ちょっとつまらないし

これって結局、何なんだろう????

勉強していると

いろんな疑問が湧いてくることもあるよね。

物理の世界における法則性の理解と解明には

どうしても数学的な解析

必要になってきますし

そのことゆえに発展もしてきたと思います。

物理と数学は分離して考えるよりも

相互に関連しているので

今回のようなことに気づけると

勉強していて本当に面白いと思います。

俄然やる気も出てくるし

より数学を勉強する意味も見出しやすく

なるかもしれません。

微力ながら、さまざまな状況の中で

いろんなことをお伝えしています。

部分的なことを知っている状態から

いままで勉強して気づいたことの

部分と部分が相互に関連し合い

一つの有機体として機能するような勉強。

その全体像が見えていて

しかもその中の部分と部分の繋がりや

互いの関連性はどうなっているのかな?

あるときに、そんな視点で物事をとらえるようになった時がありました。

マインドマップによる勉強

まさにこのことに通じています。

例えば目の前の景色も自分の立っている位置からは

森しか見えないけれど

鳥のように上空まで飛んでいくことができれば

森全体のなかで、お花畑、滝が流れているところ

動物の群れがあるところ

平原の位置など全体像が瞬時に

眺めることができます。

全体像を把握することや全体の流れを

捉えることを大切にしたいと思っています。

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